全日本女子バレーボールの今日、そして明日 〜東京オリンピック編〜

装い新たに東京オリンピックに向けて歩む全日本女子バレーボールチーム。当ブログでは全日本女子バレーボールチームに関する情報を、全日本女子バレーボールチーム活動時期、並びに関連情報を筆者の独断と偏見で掲載いたします。

2017年05月

この試合がどんな試合だったか、みんな知ってる。

「最後は迫田ー‼」
この実況とともに全日本女子バレーボールチームはひとつの金字塔を打ち立てた。

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ロサンゼルスオリンピック以降途絶えていた全日本に再びメダルがもたらされた。

その立役者のひとり、迫田さおり選手。

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ロンドンの華となった、木村、江畑、迫田選手の三名のうち、二人が今年、コートを離れた。

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そして、準々決勝の中国戦でフルセットの死闘にけりをつけ、サービスエースで止めをさした中道瞳選手も現役引退。

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そのバトンは次なる世代、新生全日本へと受け継がれていく。

全日本を再び世界の第一線へ押し戻したロンドンの勇者たちに、改めて敬意を表したい。

※ロンドンオリンピック 韓国戦

彼女は決して、派手なプレイヤーではない。
どちらかというと、玄人好み。

守備での安定感がセールスポイントだが、
攻撃が目立たない、という訳でもない。

相手ブロックを利用するのも巧い
小柄だがジャンプ力もあり、強打もある。

初の全日本招集から今年で4年目。
まだまだひと花もふた花も咲かせたい。

日立リヴァーレの攻守の要・内瀬戸真実選手。

U-3


個性きらめく女子選手の中で、内瀬戸選手はマイペースに映る。
どちらかといえば職人タイプ。

そんな彼女は延岡学園高校出身。
1年からレギュラーを務め、インターハイや春高バレーに出場し活躍。
一個上の先輩は新鍋理沙選手。

卒業後は名門・鹿屋体育大学に進学。
4年当時、全日本インカレの優勝に大きく貢献。自らもスパイク賞・ブロック賞およびレシーブ賞を獲得。
ドライブサーブを得意とした。

ドライブサーブとはトスを高く上げサイドハンド気味に回転を掛け、相手手前で落とすサーブ。
無回転のジャンプフローターとは逆で、現在は使い手が少ない。*下記映像参照。

彼女が日立の内定選手になったのは2014年1月にデビューを飾ると同年4月、Vリーグ20周年ニューヒロイン賞に輝き、同月には日本代表に初選出される。

この2014年は内瀬戸選手にとっても躍進の年で、翌月のモントルーバレーマスターズにて全日本デビュー。
そして同年8月のワールドグランプリで国内デビュー。

U-4


更に躍進は続き、2015年のワールドカップに出場。
ロシア戦やドミニカ共和国での大活躍が印象深い。

U-5


この時の活躍で全日本に定着した内瀬戸選手。
チームに戻っても、また充実期に入っていく。

2015/16シーズン。
超高速バレーを掲げる日立は優勝戦線に食い込み、ファイナルに進出。

大黒柱パオリニ選手を中心に、遠井萌仁選手とともに攻守の要として内瀬戸選手も不動のレギュラーとして活躍。司令塔の佐藤美弥選手、リベロ佐藤あり紗選手、ルーキー渡邊久惠選手、井上奈々朱選手ら体制も整い、王者久光の天敵としてレギュラーラウンド3連勝。

U-1


三位でファイナル6に進出すると、4勝1敗の堂々の首位で、ついにファイナル進出。
日立はチャレンジャーらしく積極果敢に先手を奪い、第一セットを先取。
しかし、第二セットの接戦を久光に奪われると攻守が逆転。
惜しくも優勝を逃す。

だが、これらの活躍により内瀬戸選手の価値は不動のものとなっていく。
しかしながら、全日本は層が厚い。

そう、4年に一度のオリンピックイヤー。
出場枠はわずか12名。

サーブレシーブに苦しむ全日本。
内瀬戸選手はリオの最終選考を兼ねるワールドグランプリに出場。
しかし、狭き門を突破するにはいたらず、リオのメンバーはOQT出場メンバーの中から選ばれた。

それでもバレー選手に休む暇はない。
今年こそ優勝を狙う日立は、新外国人選手CJことカースティ・ジャクソン選手を迎える。
首位争いを続け、年内最終戦で宿敵の久光を破り首位で年を超える。
天皇杯・皇后杯でも両チームによる決勝戦が行われるも、こちらは久光がリベンジし、同大会5連覇を達成。


ところが、年明けにてエース渡邊選手を欠いた日立は苦戦。
急浮上するNECに首位を明け渡すとファイナル6も苦戦。
渡邊選手が復帰するも本調子ではなく、NEC、久光に連敗し黄信号。
東レとトヨタ車体を破り、辛うじてファイナル3の切符をつかむも、それも最終戦のJT戦の直前。

U-2


それでもファイナル3の下馬評は長岡選手を欠く久光よりも有利。
しかしながら、総力戦で戦う久光を前に連敗を喫し、2年連続でのファイナル進出は途絶えた。

しかし、年間に渡り日立のコートを守り、安定したサーブレシーブを披露。7位にランクインした内瀬戸選手もまたこの活躍で高評価を得て、再び全日本に戦場を移す。

体制も一新した全日本。
まずはライバルとの闘いになるが、キャリアもある。
もう全日本では新人ではない。

セールスポイントは守備力、そしてサーブレシーブ。
筋金入りの強さで勝負の年。

さあ、これからがリスタートだ。


*内瀬戸選手のドライブサーブ

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この数年、日本がブラジルとフルメンバーで勝った記憶がとんとない。

納得のいかないと猛抗議するブラジルのギマラエス監督。

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そして、勝ちが見えてくると口元がニヤケ始め、試合後にカメラに向かって歓喜の投げキッスをするブラジルの選手たち。

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そんな印象しかブラジルにはない。

しかし、そんなブラジルをストレートで下した試合があった。


2011年ワールドカップ。
前年の世界バレーで32年ぶりに銅メダルに輝いた眞鍋ジャパン。

この時のワールドカップは結果的に4位だが、このブラジルとアメリカという二大強敵をストレートで下す快挙をなしとげている。

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日本が世界に近づき、ブラジル、アメリカ、中国、ロシアを倒せば世界一。

そんな尻尾が見えた全日本女子バレー、復活の狼煙。


この大会でブレイクしたリサナナこと新鍋理沙選手と岩坂名奈選手が揃って全日本に帰ってきた。

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是非、今年の中田ジャパンにもこの時の再現をいずれ成し遂げてほしい。

ファンは皆、強い全日本の復活を待っている。

※2011年ワールドカップ・ブラジル戦(海外版)


あれこれ雄弁に書かなくても
余計な説明しなくても

選手の表情が全て。

昨日の全日本記者会見でそう思った。

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恐らく、今回
中田監督の下で初めてプレイする選手は
我々以上に緊張していた筈。

ただ、選手の生き生きした表情が
今の全日本の雰囲気の良さを物語っている。

変な話、顔に生気がなくては
良いプレイは出来ない。
だから、顔は大事。
目と表情は、全てを物語る。

これを面構え、という。


後は、このチームが何を学び
どんなチームに仕上がっていくのか
色々興味は尽きないが

あれこれ言っても、知りたいことは
「全日本が世界に通用するのか?」

最後はそれに尽きる。

では、昨日の記者会見で、まだ紹介していない部分を抜粋して掲載させて頂く。

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中田久美監督のコメント

「今シーズン、5つの強化ポイントを選手たちに伝えている。スピード、正確性、連係、ケタ外れの集中力、そして世界に負けない強さ。今シーズンは時間がない中で試合をやりながらチームを作っていくことになると思うが、あくまでも勝ちにこだわり続け、2020年、伝説に残るチームを作り上げたい」

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以上のことを踏まえ、当面の目標として来年、日本開催で行われる
「世界選手権でベスト6に入る」
これを掲げた。

※前回大会の2014年は7位。

 
改めて整理すると、今年の全日本は三大会のみの出場。


今年の出場大会は下記の3つ。

・FIVBワールドグランプリ2017
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予選ラウンド第1週
7/4(火) ~ 7/10(月) アペルドールン(オランダ)

予選ラウンド第2週
7/11(火) ~ 7/16(日) 宮城県仙台市

予選ラウンド第3週
7/17(月) ~ 7/23(日) 香港(ホンコンチャイナ)

決勝ラウンド
7/30(日) ~ 8/6(日) 南京(中国)



・アジア選手権大会
8/7(月) ~ 8/17(木) マニラ(フィリピン)


・ワールドグランドチャンピオンズカップ
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東京大会 9/3(日) ~ 9/6(水)

名古屋大会 9/7(木) ~ 9/10(日)


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

その分合宿期間が長くなる。

第1回国内合宿味の素トレセン(東京)
5/16(火) ~ 6/29(木)

 FIVBワールドグランプリ2017事前合宿
アペルドールン(オランダ)
6/30(金) ~ 7/3(月)

第2回国内合宿味の素トレセン(東京)
8/18(金) ~ 9/2(土)


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最初の合宿は既に始まっており、来月末までのロングラン。
フェルハトコーチの指示の下、基礎をみっちりやって、実戦で試して、反省、修正するの繰り返しと見られる。

これを数年間に渡り実施し、試した集大成を東京で出す、と思われる。

先日のバレーボールチャンネルではワールドカップへ出場して、成果を試すと中田監督は仰っておられたが、オリンピックの出場権を持つ日本がどういう立場で出るのかは「?」

ともあれ、OQTもなく、世界選手権の予選もなく、最も恵まれた状況である以上、メンバーを固めて、基礎からみっちり濃密なバレーボールの組み直しが行われるものと見られる。


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まずは7月7日(金)からの「ワールドグランプリ」が今年の全日本の最初の大会。

まだまだ1ヶ月以上先の話だが、果たしてどんなメンバーで臨むのか、今から楽しみだ。

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