全日本女子バレーボールの今日、そして明日 〜東京オリンピック編〜

装い新たに東京オリンピックに向けて歩む全日本女子バレーボールチーム。当ブログでは全日本女子バレーボールチームに関する情報を、全日本女子バレーボールチーム活動時期、並びに関連情報を筆者の独断と偏見で掲載いたします。

2019年04月

FIVBのHPに掲載された全日本女子バレーボールチームに関する記事の翻訳を掲載する。 

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全日本女子バレーボールチームは東京の味の素全国トレーニングセンターにて5月21日〜23よりブルガリアのルセより開幕するネーションズリーグにむけて
トレーニングを続けている。

2週目からトルコのアンカラに転戦。トルコ、ドイツ、ロシアと対戦。そして、第3週・香港ラウンドに転戦し中国、イタリア、およびオランダに対戦する。

全日本のチームキャプテン・岩坂名奈選手は語る。

「チームは多くの若いプレーヤーを選ぶ」
「私達は、新戦力を融合させ、ワールドカップに向けてチームを団結させたい。」。 

石川真佑選手は、選ばれた若いプレーヤーのうちの1人である。

「私が選ばれると耳にすることに驚いたけど、私は幸福であった。私はより上手くなるように精一杯ベストをつくす」 


第4週の東京ラウンドではホームタウンで母国のファンの前でタイとブラジル、セルビアと対戦する。

全日本女子バレーボールチームはその後、韓国ラウンドに転戦し、ポーランドと韓国、ドミニカ共和国と対戦し、予選ラウンドを終える。

もしファイナルラウンドに到達するなら、7月3日から中国の南京に参戦する。2018年、日本はレギュラーラウンドの10位で終わり、ファイナルラウンド進出に失敗した。 

以上を踏まえ、同チームはネーションズリーグに参戦する前にネーションズリーグでも対戦する中国、ドイツ、およびポーランドとスイスのモントルーマスターズで闘う。

一度ネーションズリーグで仕上げ、9月14日から開幕する日本2019 FIVBバレーボールワールドカップに参加する。


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FIVBの記事にほ掲載されていないが、今年の全日本はネーションズリーグのあと、8月にチャイニーズタイペイとの親善試合を行い、8/17よりアジア女子選手権に転戦。 

今年は実戦、実戦を経てのワールドカップとなる。

東京オリンピックへの総仕上げとなる今季。
もう間もなく2019年の全日本の初戦となるモントルーバレーマスターズも開戦する。

今はまだ、姿みず。

全日本で有名になる場合、ニックネームが定着する例もあれば、名前が先になる場合もある。

例えば栗原恵選手と大山加奈選手のメグカナ。
高校時代より有名で、鳴り物入りで全日本に入りブレイクした。

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木村沙織選手も高校生時代から全日本に招集され、ついた渾名がスーパー女子高生。

ミラクルサオリンは後の話。

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メグカナ世代は荒木絵里香選手もいて、この前後の世代はバレーボールでも稀な大型選手が粒揃いの当たり年。

狩野舞子選手は木村沙織選手の二個下で当時木村選手が教育係だったとか。

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それはともかく。


V-leagueの2018/19シーズンはルーキーの当たり年。
関菜々巳選手と入澤まい選手、吉野優理選手と三人の高卒ルーキーが全日本に招集された。

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特にV-1リーグにおける東レアローズの快進撃が記憶に新しく、エース黒後愛選手と司令塔を務めた関菜々巳選手、内定選手の石川真佑選手が選出されている。


実は現在、全日本の選手で明確なニックネームが存在する選手がひとりもいない。

ニックネームは自身のもうひとつの名前として高める役目を持つ。

メグカナも、プリンセスメグとパワフルカナというそれぞれのニックネームを持っていた。

現在、これからの全日本を背負うエースのうち、ポスト木村沙織の呼び声高かったのが古賀紗理那選手と黒後愛選手。

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二人がそう呼ばれたのはそれまでの背景に起因する。

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古賀選手は高校時代からポスト木村沙織の呼び声高く、ブレイクした2015年でその機運が高まった。
ルックス的にもどこか似ていて姉妹のようだった。

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黒後選手は木村沙織選手と同じ下北沢成徳高校出身。同じ東レアローズに短期間ながら所属し、入れ替わるように初年度からレギュラーを務めた。

今年全日本は実質二年目、更なる飛躍が期待される。

両選手は東京オリンピックのみならず、その後のパリオリンピックでも全日本の中核を背負う存在として期待される。

詰まるところ、ニックネームは人気のバロメーターであるとともに、全ては活躍次第。

それによってクローズアップされる。

現在は古賀、石井、黒後選手がエースだが、三者三様。誰がぬけだすか、出世競争でもある。

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そろそろ全日本も、この選手がエース。
そうハッキリ名言出来る選手の登場が待たれる。


今年新たに加わったミドルブロッカーは二名。
ベテランの域に入ったトヨタ車体もうひとりの切り込み隊長・渡邊彩選手と、ルーキーながら日立リヴァーレのレギュラーとして活躍した入澤まい選手。

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渡邊選手は稀有な経緯を経て全日本に辿り着いている。

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名門古川学園高校出身だが、2010年に入団した三洋電機レッドソアが2年後に活動を休止。その後、仙台ベルフィーユに移籍し、キャプテンとして活躍。2014/15、2015/16シーズンはともにチャレンジリーグ4位とこれからという矢先にチーム解散。行き場を失った渡邊選手はトヨタ車体クインシーズに移籍。
ここでミドルブロッカーのレギュラーポジションを獲得しチームの中核として活躍、今年2018/19シーズンでの活躍が認められ、全日本入りを果たし遅咲きの花を咲かせた苦労人。

ミドルブロッカーとしては174cmと小柄だが持ち味は機動力を活かしたブロード攻撃とガッツプレイ。

現役の全日本には奥村、島村、芥川選手とスピードを信条とする選手は多いが、割って入れるか楽しみな存在。



入澤まい選手は春日部共栄高校出身のルーキー。チームの先輩には遠井萌仁選手や間橋香織選手がいる。

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三郷市立彦糸中学時代からの注目選手での2014年には、全日本中学選抜チームのメンバーに選出。第28回全国都道府県対抗中学バレーボール大会には埼玉選抜ととてベスト8に食い込みオリンピック有望選手に選出。その後、オールスタードリームマッチに中学ながら選出。

2018/19シーズンは開幕からミドルブロッカーのレギュラーを務め、クイックにブロックにサーブに大活躍し新人王の有力候補として活躍。これが認められ19歳での全日本選出となった。

いずれは全日本を背負って立つ新世代のミドルブロッカーとして注目される。

好対象なミドルブロッカーのニューフェイスだ。


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現在の全日本は4回目のオリンピック出場を目指す前キャプテンの荒木絵里香選手を筆頭に、機動力とコミットブロックが得意な切り込み隊長・奥村麻依選手がレギュラー。ここにスピードあるブロードが得意なリオデジャネイロオリンピック出場の島村春世選手、日本人最高身長187cmからのブロックが武器のキャプテン・岩坂名奈選手と激戦区。

渡邊選手は機動力、入澤選手は高さとサーブを武器にそれぞれアピールしたいところ。

固まりつつある中田ジャパンに一石を投じ、新しい風を吹かせるか?

挑戦の2019年。
東京オリンピックまで、あと一年。


※アンケート実施中

冒頭からいきなりウォーリーを探せ!のようなタイトルだが・・・。

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それもそのはず、今年の全日本(今後は日本代表に統一されるとのことですが、当面も全日本で表記を統一します)は、随分と若い選手が増えた。

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中でも・・・。

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今年2019年を占う意味でも重要なのは得点源にして攻守の要・サイドアタッカーだ。

今年増えた5選手のうち、アジアクラブ選手権へ参加し、U-18への登録がある中川選手、そして石川、宮部選手の起用は微妙だが、長内、吉野選手はパスヒッター。東谷選手は主に今季はライト起用だった。


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長内美和子選手は攻守兼備型で、持ち味はパンチ力あるアタック。ジャンプサーブの使い手でミスも少ないのが特徴。渡邊久惠選手と並ぶレフトエース。


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吉野優理選手は沈着冷静なプレイと堅実な守りが評価され、今季は高卒ルーキーながらレフトのレギュラーとして活躍。堀江美志選手とともに若返りを図る埼玉上尾の新たな顔として注目の選手だ。


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東谷玲衣奈選手の持ち味は最高到達点303㎝の高さから繰り出すパワフルなアタック。今季は長岡望悠選手が不在となる中でライトのポジションを狙う。打力で勝負したい。


で、当面のライバルはというと…。

レフト:古賀、石井、黒後、内瀬戸、鍋谷、今村選手。
ライト:新鍋選手。


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上記の通り、サイドアタッカーがレフトに偏り、ライトは新鍋選手のみ。
従って、多くのサイドアタッカーがライトにコンバートされるだろう。

現在の全日本のサイドアタッカーは古賀、石井、黒後、新鍋選手の4名。
実は全員がレフトでもライトでも問題のない選手。

そのため、上記の4選手が基本線サイドを固めていくことになるが、とはいえ、古賀、石井、黒後選手を優先起用するとサーブレシーブが崩壊する可能性を孕んでいる状況は変わりない。

新鍋選手が攻守の要であるが、それでも戦術的に二枚換えは行うので本当はサウスポーが欲しいところだが、今年はそれもいない。

よって、ライトをどう使うかが今年のポイントとなる。

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トヨタ車体で試験的にライトで起用された内瀬戸真実選手のライト起用は有効だ。
内瀬戸選手は新鍋選手と並ぶ攻守兼備型で、スピードが身上。タッチアウトも上手いがやはり高さのないのがネック。レフトでは厳しいのでスピードを生かしてライト起用もあり得る。


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スピードと言えば鍋谷友理枝選手が随一。
リリーフサーバーもお手の物のマルチプレイヤーだが、持ち味のスピードを活かしてライトに回るケースも想定される。

長内、吉野選手は普段レフトだが、ライトにパスヒッターを配置したほうが守備力があがる。そこでライトにパスヒッターを配置し、かつ得点力のある選手を使いたい。

東谷選手はライトに慣れているので打力をアピールしたい。

また、ライトにパスヒッターを配置することで、レフトの一枚を打ち屋としてサーブレシーブ免除にすることも当然あり得る。


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今村選手はレフトに慣れているのでレフトで使いたい。V-LEAGUEで決定力の高さは証明されており、昨年は全日本に招集されているも出番なし。今年は勝負の年だ。

今年、野本、井上選手といった全日本である程度実績のある選手が外れている。従って、そのほかの選手は今年で存分に存在感をアピールしたい。

それもすべては有効な組み合わせ次第だが、自分の持ち味、強みとチームの方向性がマッチした選手が最終的に生き残る。

さあ、これからが競争だ。

なんでも、全日本という名称は今後使用せず、「日本代表」という名称に変更されるそうだ。

本来ならこのブログもそういった関係上、宗旨変えしなければならないのだが、当面はこのままでいく。

何しろ、「日本代表女子バレーボールの今日、そして明日 〜東京オリンピック編〜」では言葉に重みがなく、軽くて様にならない。

それにしても勿体ない。
全日本プロレスが衰退した今、全日本はバレーボールの象徴たる名称であるのに。

ま、そんなことはどうでもよいが。


先日の話ではないが、日本のアンダーカテゴリーは強い。

コルナッキアワールドカップ2019にて日本が堂々の金メダルを獲得した。

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これで秋のU-18世界選手権に弾みがつくのが好ましい。

現在の日本国内では高校バレーがかなりの強さを秘めている。
ただし、方向性はそれぞれ異なり、超高速コンビの東龍こと東九州龍谷高校もあれば、伝統のハイセットからのオープン攻撃を得意とする下北沢成徳高校などスタンスはまちまち。

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中には共栄学園高校のようにセッター以外はすべてアタッカーというハイブリッド6さながらの方針を貫く高校もある。サイドでもミドルでもこなせる荒谷栞選手やGSS東京サンビームズで活躍する張心穆意選手も同校の卒業生。


元々守備力が高く、マルチプレイヤーが多い日本のバレーボールは今後、こちらの方向に回帰する可能性が高い。

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また、前述のサイドからの速い攻撃が主流になって以降、日本のコンビバレーはスピードが身上とされてきた。が、この戦術を投入した際、アタッカーの思考時間が短くなり、木村沙織選手が不振に陥ったことからあまり芳しく進まなかった経緯がある。

現在の全日本は低くて速いパスからのレセプションアタックでキッチリサイドアウトを取り、ディグで頑強に繋いで、あるいはブロックタッチをとって、何回も攻撃を仕掛けるトランジションで得点している。

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ただ、必ずしも速い攻撃が有効とは考えていないようで、中田監督は再三、テンポという部分を口にしている。高校でハイセットからのオープン攻撃を覚えてもV-LEAGUEで速いパスからの攻撃にシフトチェンジする側面も多いが、アタッカーが打ちやすいという点ではハイセットの有効活用や見直しも必要かもしれない。


また、今年は5名に増えたセッターとのコンビネーションも見直される点である。

例えば、高速コンビを売りにした日立リヴァーレの佐藤美弥選手。

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今年、後輩の長内美和子選手と入澤まい選手が全日本入りし需要が増える可能性がある。

また、タイで武者修行の奥村麻依選手とは嘉悦大学時代の先輩後輩で、こちらも高速コンビに磨きを掛けてきた。


男子の藤井=李博コンビのように、同チームのセッターのほうが慣れている強みがある。

黒後愛選手や石川真佑選手と慣れている関選手は、今後の全日本を考えれば有効な選手。
強みはミドルを積極的に使える点と得点力。

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ルーマニアで修行し、来季は日本国内への移籍希望となっている田代佳奈美選手は元々東レ。昨年も黒後選手とは全日本でも組んでいるし、全日本の主力と世界選手権を戦い抜いた経験値は得難い。



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岡山シーガルズから唯一参加の宮下遥選手は、今年のV-leagueでの活躍を受け、再び世界に挑む。今後チームの後輩を全日本へ引き上げる役目も担うが、まずは所属チームからセッター選出のない久光勢を手中にしたい。


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例えば同じチームでもイタリア武者修行中だった冨永こよみ選手と吉野優理選手は全日本で初対面という稀有な例。


いずれにしても、古賀、石井、黒後選手、そして荒木、奥村選手が現在の全日本の主力。
彼女たちを中心とする選手の能力を引き出せるセッターが今年の、いや東京オリンピックのセッターとして活躍することになろう。

という点を鑑みても、田代選手が頭ひとつ抜きん出ているのは間違いないところだか、果たしてどうなるか?

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関選手を帯同するというモントルーからネーションズリーグが楽しみだ。

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