モントルーは各ポジションのテストである。
セッターは関選手と昨年活躍出来なかった佐藤選手。
レフトは石井、黒後選手と、長内、今村、中川選手。
ライトは新鍋選手を軸に鍋谷、長内選手。
ミドルは奥村選手を筆頭に、岩坂選手、渡邊、芥川選手。
リベロは小幡、山岸選手。
あれよあれよで決勝戦まで駒を進めた。
優勝出来ればそれに越したことはないが、勝ち負けより選手のパフォーマンス。
それが一番大事。
モントルーのメンバーは以下の通り。
※日本バレーボール協会のホームページを参照→https://www.jva.or.jp/index.php/international/2019/montreux/member
※montreux Volleymastersの公式ホームページを参照→http://www.volleymasters.ch/en/competition/teams/jpn%20japan/players
実際、ファンが気にしているのは勝ち負けよりもっと大事なことがある。
誰が出場して、どんな内容の試合になったのか?
全てはそこである。
ナショナルチームが編成されて間もない時期。
どこのチームも錆び付いていて、これから油を指し動かしていく。
主力を温存するチームもあれば、大幅な入れ換えを行うチームもある。
様子見の大会なので、結果は二の次。
誰が使われ、誰が出て来て
各国の様子はどうか?
次へのステップを切り開くか?
所謂、様子見の大会。
そんなモントルー・バレーマスターズは、例年、ナショナルチームの仕事始めたる大会という性格が強く、招集された各国のチームの試運転的な大会に位置する。
昨年はネーションズリーグ初年度ということに加え、開始時期が早かった影響もあり9月初旬に実施されている。
・開催期間
2019年5月13日(月)~18日(土)
・開催地
モントルー(スイス)
・参加チーム
・A組
中国、ドイツ、日本、ポーランド
・B組
イタリア、スイス、タイ、トルコ
・試合方式
参加8チームを4チームずつA・Bの2組に振り分け、各組で1回総当たり戦を行って順位を決定。
各組の4位同士で7-8位決定戦、3位同士で5-6位決定戦を行う。
上位2チームずつでセミファイナルラウンド、ファイナルラウンドを行い、最終順位を決定する。
ちなみに、モントルーは過去、ロンドンオリンピックの前年となる2011年に優勝、リオデジャネイロオリンピックの前年となる2015年に準優勝と、節目の時期に好成績をあげている。
また、眞鍋ジャパンでは年度別にメンバー構成が変わっており、若手選手中心のBチームでの参加もあれば、主力を参加させて本腰を入れる年度もある。
2011年に日本がモントルーで優勝した時、主力の多くが参加してはいるものの、木村沙織さんや竹下佳江さんは休養している。
今年は中田ジャパン初参戦にして来年は東京オリンピックを控えている。
この時期にガチメンで闘う理由もあまりないので、若手選手中心のテスト的な舞台として用いられることが予測され、関、今村、長内、芥川、渡邊選手らがテストされている。
残るは温存の古賀選手、今季復活を目指す宮下選手の二名。今のところ出番なし。
恐らく今大会は出番がないだろう。
国際大会とは言っても、この時期はまだオープン戦のようなもの。
プロ野球でもオープン戦の結果が本線に結び付いた例は殆どない。
優勝しても世界ランキングと関係のない単なるローカルタイトル。目先の結果に拘らず、若い選手をどんどん使って試し、チャレンジして欲しい。
・予選ラウンド 最終結果
・プールA
ポーランド 2勝1敗
日本 2勝1敗
中国 2勝1敗
ドイツ 3敗
※ポーランドと日本が決勝ラウンド進出
・プールB
イタリア 2勝1敗
タイ 2勝1敗
トルコ 2勝1敗
スイス 3敗
今回はそれぞれドイツとスイスが白星配球係となり両プールとも2勝1敗の混戦の中からポーランドと日本、イタリアとタイが決勝ラウンド進出を決めました。
・決勝ラウンドの対戦カード
・5/18
(時差7時間:日本が早い)
5-6位決定戦
19:30〜
中国
1-3
(18-25 25-16 23-25 18-25)
○トルコ
・ベストスコアラー
ハンデ・バラディン選手(トルコ)
18得点
3-4位決定戦
21:45〜
タイ
0-3
(20-25 18-25 14-25)
○イタリア
イタリアが3位、タイが4位。
・ベストスコアラー
インドレ・ソルカイテ選手(イタリア)
18得点
優勝決定戦
0:15〜
○ポーランド
3-1
(25-15 22-25 25-17 26-24)
日本
・全日本女子バレーボールチームのスターティングメンバー
・レフト:鍋谷友理枝選手、今村優香選手
・オポジット:新鍋理沙選手
・センター:芥川愛加選手、渡邊彩選手
・セッター:関菜々巳選手
・リベロ:小幡真子選手
昨日に引き続き、古賀、宮下、黒後選手がベンチから外れている。
第一セット、関選手のサーブからスタート。ポーランドのミドルからのフェイント。芥川選手の縦のBクイック。鍋谷選手のサーブで崩し新鍋選手のライトからのクロスでブレイク。ポーランドはライトからのブロックアウトで切るも、今村選手のレフトからのブロックアウトで応戦。関選手のタッチネットから新鍋選手のライトからのストレートでブロックアウト、スマジェク選手のライトからのフェイント、ポーランドのブロック、スマジェク選手のサービスエースで4-6。日本は渡邊選手のブロード。関選手のツーアタックでブレイクし6-6。ポーランドはライトからのプッシュ、サービスエースでブレイクし8-6とリード。
長いラリーをポーランドがレフトからのブロックアウトで取り6-9で日本タイムアウト。関選手のツーアタックがブロック、鍋谷選手のレフトからの足の長いクロスで切り連続得点、渡邊選手のサーブアウト、鍋谷選手のレフトからのストレート、ポーランドの交代が遅延行為と見なされイエローカード。ポーランドのレフトからのアタック、連続フェイントで9-15。日本二回目のタイムアウト。
新鍋選手のレフトからのブロックアウトで切るも、鍋谷選手のサーブアウト、ポーランドのブロックアウトで10-16。今村選手のレフトからのブロックアウトで切るもポーランドはクイックで切るとサーブで崩してダイレクト。今村選手のレフトからのブロックアウトで切ると、二枚換えで中川、佐藤選手を投入。スマジェク選手のサービスエースなどで12-20。渡邊選手のクイックで切るも、今村選手のサーブアウト。ここで石井選手を投入。スマジェク選手のライトからのアタックアウト、鍋谷選手のレフトからのストレートでブレイク、ポーランドはライトからのクロスで切るとツーアタック、鍋谷選手のレフトからのアタックをブロックし15-24。最後は鍋谷選手のレフトからのアタックがブロックに掴まり25-15でポーランドが先制する。
第二セット、長内選手を投入。
ポーランドのクイックでスタート。鍋谷選手がプッシュで上手くさばいて切る、長内選手のレフトからのクロスでブレイク。鍋谷選手のサーブアウト、芥川選手のクイック、スマジェク選手のライトからのブロックアウト、新鍋選手のライトからのクロス、ポーランドのレフトからのストレート長内選手のレフトからアタックをブロック、ポーランドのタッチネット、長内選手のサーブで崩して長内選手のバックライト、ポーランドのクイックで6-6、渡邊選手のブロード、ポーランドのクイックと一進一退。芥川選手のブロードをブロック。ポーランド8-7とリード。
鍋谷選手のレフトからのクロス、ポーランドのDクイック、新鍋選手のレフトからのストレート。ポーランドのレフトからのストレートがアウト、更に鍋谷選手のサービスエース11-9。ポーランドはクイックで切るも、長内選手のレフトからのクロス、ポーランドはスマジェク選手のライトからのクロスで切る。新鍋選手のライトからのブロックアウト、サーブアウト、渡邊選手のブロードがアウトで13-13の同点、ポーランドのサービスエースでポーランド逆転。長内選手のレフトからの強烈なクロスで切ると、鍋谷選手のレフトから押し合いを制しブレイクで15-14と逆転、長内選手のバックセンターでラリーを制し16-14とリード。
ポーランドはクイックで切るも、渡邊選手のブロードで応戦。ポーランドはレフトから足の長いクロス、鍋谷選手のレフトからのブロックアウト、ポーランドのツーアタック、鍋谷選手のライトからのブロックアウト、ポーランドのライトからのフェイント、長内選手のレフトからのアタックアウトで19-19の同点。新鍋選手のライトからのアタックアウトで19-20で日本タイムアウト。
芥川選手のクイックで切るも、ポーランドはレフトからのクロスで応戦。渡邊選手のクイックで切ると、日本は佐藤、中川選手を二枚換えで投入、佐藤選手のサービスエース、長内選手のレフトからのアタックがブロック、中川選手のレフトからのストレートで23-22。長内選手のサービスエースでセットポイントとしポーランドタイムアウト。
長内選手のサーブで崩して、最後は鍋谷選手のライトからのブロックアウトで25-22で日本が1-1のタイに戻す。
第三セット、鍋谷選手のレフトからのクロスでスタート。スマジェク選手のライトからのクロス、ポーランドのブロックでブレイク。ポーランドのサーブアウト、スマジェク選手のレフトからのクロス、長内選手のレフトからのクロスがアウトと判定され、抗議するも覆らず。ポーランドのレフトからのクロスを芥川選手ブロック、長内選手のレフトからのアタックアウト、ポーランドのアタックアウト、ポーランドのアタック、鍋谷選手のバックセンター、スマジェク選手のライトからのクロス、ポーランドがネット際の押し合いを制し8-5とリード。
スマジェク選手のライトからのストレートで5-9とされ日本タイムアウト。ポーランドこぼれ球をブロックし10-5。スマジェク選手のライトからのブロックアウト、ポーランド、日本のコンビミスからクイックで12-5とリードを広げ日本二回目のタイムアウト。日本は長内選手のバックセンターで切ると、関選手のツーアタック、ポーランドのオーバーネットで8-12。スマジェク選手のライトからのアタックアウトとミスが重なり4連続得点で9-12に追い上げてポーランドタイムアウト。ポーランドはライトからのフェイントで切ると、芥川選手のブロードで応戦、ポーランドはレフトからのディップ、鍋谷選手のライトからのストレートがアウト、新鍋選手のレフトからのクロスがブロックされ10-16でポーランドリード。
ラリーの末、新鍋選手のレフトからのクロスをブロック、鍋谷選手のライトからのクロス、長内選手のレフトからのクロス、鍋谷選手のサービスエースでブレイクし13-17。長内選手のレフトからのインナークロス、ポーランドはレフトからのブロックアウトで切ると長内選手のレフトからのアタックをブロック、長内選手のコート奥を狙ったアタック、ポーランドのクイック、ポーランドが押し合いを制し21-15。新鍋選手のライトからのブロックアウト。日本は佐藤、中川選手を二枚換えで投入。スマジェク選手のライトからのクロス、長内選手のライトからのアタックアウト、ポーランドのサーブアウト、スマジェク選手のバックライトでポーランドセットポイント、最後はポーランドのサービスエースで25-17で取り、ポーランドが王手をかける。
後がない日本。第四セット、鍋谷選手のライトからのブロックアウトで先制。ポーランドはクイックで切ると、鍋谷選手のバックセンターをブロック、鍋谷選手のバックセンターがアウトで3-1。日本は芥川選手のクイックで切るも、スマジェク選手のライトからのストレートで応戦。渡邊選手のブロード、ブロック、長内選手のレフトからのクロスで三連続得点で5-4と逆転。ポーランドはライトからのブロックアウト、ポーランドのクイックがアウト、長内選手のサーブで崩し関選手のツーアタックでブレイク、スマジェク選手のバックライト、長内選手のバックセンターがネットを越えず。ポーランドの得点で8-7とポーランドリード。
鍋谷選手のレフトからのクロスがブロックに掴まり7-9で日本タイムアウト。ポーランド、レフトからのプッシュ、長内選手のバックセンターがブロックに掴まり11-7。日本は石井選手を投入。レフトからのブロックアウト、ポーランドのレフトからのアタックアウトでブレイクし9-11でポーランドタイムアウト。石井選手のレフトからのプッシュ、長内選手のサーブアウト、ポーランドのダブルコンタクト、スマジェク選手のアタックアウト、日本のサーブアウト、渡邊選手のブロック、芥川選手のクイックで14-13と逆転。石井選手のプッシュからポーランドに動揺みられる。長内選手のレフトからのブロックアウトで15-13としポーランドタイムアウト。
ポーランドのクイックを芥川選手がブロックし、16-13で日本リード。
ポーランド連続クイックとサービスエースで16-16。長内選手のレフトからのブロックアウト、芥川選手のサーブアウト、長内選手のレフトからのクロス、ここで佐藤、芥川選手を二枚換えで投入。スマジェク選手のライトからの足の長いアタック、中川選手のレフトからのアタック、長内選手のサーブで崩すも中川選手のライトからのアタックをブロック、渡邊選手のワンテンポずらしたクイック。スマジェク選手のライトからのストレート。日本のアタックがマーカーに当たってポーランド21-20で日本タイムアウト。石井選手のレフトからのブロックアウト、スマジェク選手のライトからのクロス、芥川選手のクイックで22-22。ポーランドクイック、ポーランドのレフトからのアタックアウト、スマジェク選手のライトからのクロスでポーランドマッチポイントり長内選手のレフトからの強烈なクロスで24-24のデュース。スマジェク選手のバックライトでポーランド再びマッチポイント。最後は渡邊選手のクイックがアウトとなりポーランドが26-24で取り、3-1でポーランドが優勝しました。
・ベストスコアラー
マルヴィナ・スマジェク選手(ポーランド)
28得点
決勝戦へ駒を進めた日本でしたが、残念ながら二回ともポーランドには勝てず、課題を残しました。アタック決定本数は59:57と日本が上回りましたが被ブロック17は今大会最多で、長内選手を投入して第二セットを奪い返したあたりまでは良かったのですが、第三セット以降攻撃が少しずつ単調になってきました。
石井選手を投入して流れが一旦変わりましたが、ポーランドに若干動揺が見られました。このセットを取ってフルセットに持ち込みたかったですが、スマジェク選手のライトからのアタックとクイックを止められなかったことが敗因と思われます。
日本は鍋谷、長内選手が15得点、芥川選手が9得点、渡邊選手が8得点。新鍋選手が7得点でした。
準優勝でしたが、長内、鍋谷選手の活躍、特にサーブでの活躍が目立ち、次への期待を抱かせました。
関選手も積極的にクイックやツーアタックを使い、片鱗を見せました。
すぐにネーションズリーグも始まります。
疲れを残さないよう、ゆっくり休んで下さい。
お疲れ様でした。
・最終順位
優勝:ポーランド
準優勝:日本
3位:イタリア
4位:タイ
5位:トルコ
6位:中国
7位:ドイツ
8位:スイス
・個人賞
ドリームチーム
・ベストアウトサイドヒッター
鍋谷友理枝選手(日本)
・セカンドベストアウトサイドヒッター
マルティナ・グライベル選手(ポーランド)
・ベストミドルブロッカー
アグニェシュカ・コンコレフスカ選手(ポーランド)
サラ・ファー選手(イタリア)
・ベストリベロ
小幡真子選手(日本)
・ベストセッター
関菜々巳選手(日本)
・ベストオポジット
マルヴィナ・スマジェク選手(ポーランド)
・MVP
マルヴィナ・スマジェク選手(ポーランド)
※結果は随時、更新いたします。
コメント
コメント一覧 (8)
皆さま連日深夜までお疲れ様でした
石井選手が頼もしく感じられ一枚上と実感しました。
ポーランドも動揺しているように映り、一時的に攻撃力が低下しました。
恐らく中田監督は主力抜きで勝ちたかったのだと思いますが、そんなに世の中甘くなかったです。
本当の闘いはこれからです。
ネーションズリーグをお楽しみに
対イタリア戦の時には、
「ディグの良い日本に対して有効なのは、ブロックの上からのスパイクよりも、ブロックアウトスパイク。ブロックアウトなら日本のディフェンスエンジンがかかる危険を回避できる」
決勝の第2セットでは、
「ディフェンシブな布陣を敷いた時の日本は、安定感こそあるが、ブロックが機能せず、その代償が大きい」って言っていて。
( ਊдਊ)
誰が喋っていたか分からないけど、そう観ているんだなって感じで、新鮮でした。
あと、決勝スタート時から、「なぜポイントゲッター石井を出さないんだ?」「いつまで石井を出さずに居られるか?」「石井は日本のNo. 1アタッカーでありスーパースター」と、コートに居ない石井選手絡みのコメント連発してました。
石井選手は代表経験も長く、復興間もないポーランドからすれば脅威だったかもしれません。
今回のネーションズリーグは若手だけでどこまでやれるか、中田監督も腹を括ったみたいですが、石井選手投入は勝ちたさの現れだったかもしれませんね。
1つ残念に思ったのが、ほとんどの試合で日本のブロックが機能していなかったこと。やはり大きな課題なんだなと改めて感じました……
あとは被ブロックをどれだけ削れるか?
ここで具体的な改善があれぱ三大大会のメダルもゆめではないのですが…、
改善策を見つけるのは難しいですね(汗
仰る通り、サーブで攻める、ワンチをかける、しつこく拾って決める、被ブロックをなるべく減らすのが大切だと思いました。
選手の皆さんには頑張ってほしいです!
新戦力・巻き返し組との融合で新味に期待していると思います。
古賀選手も出てきますし、石井、黒後選手のフル稼働までにアピールしたいです。
ディグとブロック、サーブもよい宮下選手の久々の全日本もみたいです。
違う風景が期待出来るかもしれません。
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