日本ラウンドも今日で最後。

相手は因縁のタイ。
何がなんでも勝ちに行くと思うが、佐藤選手にとっては昨年のアジア競技大会でストレート負けを喫した因縁の相手。相手のほうが速さもディグも上で不得手だが、ここをどうするか?
今試さないと、試す機会が限られる。

スピードとディグ自慢、変幻自在のタイの泣き所は高さ。負けているのはほとんど自分たちより大きなチーム。高さで圧倒するのがセオリーだが…。

それはさておき、この日本ラウンド以降、メンバー入れ替えが予想されるが、もしかしたら、次のアジア選手権までメンバー入れ替えは少ないかもしれない。

この大会はひとつの目安となる。


GalleryPic (55)


※ネーションズリーグの実施詳細は「ネーションズリーグ2019メンバー発表+まとめ」→http://blog.livedoor.jp/tighteenapple-volleyballjapan/archives/32065194.html?jprank=1&cat=186

※ネーションズの放映日程は「ネーションズリーグ2019 テレビ放映まとめ」→http://blog.livedoor.jp/tighteenapple-volleyballjapan/archives/32056788.html?ref=head_btn_prev&id=7269558


■ネーションズリーグ2019の登録メンバー

ネーションズリーグ2019メンバー


※詳しくは日本バレーボール協会のHPを参照→https://www.jva.or.jp/index.php/international/2019/vnl_women/member


第四次ラウンドの出場メンバーは以下の通り。

2 古賀紗理那選手(NECレッドロケッツ)OH
 (3) 岩坂名奈選手(久光製薬スプリングス)MB
4 新鍋理沙選手(久光製薬スプリングス)OP
6 宮下 遥選手(岡山シーガルズ)S
7 石井優希選手(久光製薬スプリングス)OH 
11  鍋谷友理枝選手(デンソーエアリービーズ)OH
12  佐藤美弥選手(日立リヴァーレ)S
13  奥村麻依選手(公益財団法人日本バレーボール協会)MB
14  小幡真子選手(JTマーヴェラス)L
16  黒後 愛選手(東レアローズ)OH
18  山岸あかね選手(埼玉上尾メディックス)L
20  渡邊 彩選手(トヨタ車体クインシーズ)OH
21  長内美和子選手(日立リヴァーレ)OH
24  芥川愛加選手(JTマーヴェラス)MB



GalleryPic (64)



・現在の順位
 
1位.イタリア
世界ランキング8位 9勝2敗 ポイント28

2位.トルコ
世界ランキング12位 9勝2敗 ポイント27

3位.中国
世界ランキング2位  9勝2敗 ポイント26

4位.ブラジル
世界ランキング4位 8勝3敗 ポイント25

5位.アメリカ
世界ランキング3位 8勝3敗 ポイント24

6位.ポーランド
世界ランキング26位 7勝4敗 ポイント20

7位.日本
世界ランキング6位 6勝5敗 ポイント18

8位.ベルギー
世界ランキング19位  6勝5敗 ポイント16

9位.セルビア
世界ランキング1位 5勝6敗 ポイント15

10位.ドイツ
世界ランキング15位 5勝6敗 ポイント14

11位.ドミニカ共和国
世界ランキング10位 5勝6敗 ポイント13

11位.タイ
世界ランキング14位 4勝7敗 ポイント13

13位.オランダ
世界ランキング7位 3勝8敗 ポイント11

14位.ロシア
世界ランキング5位 3勝8敗 ポイント10
 
15位.韓国
世界ランキング9位 1勝10敗 ポイント3

16位.ブルガリア
世界ランキング16位 11敗 ポイント1


ZehraGnereadyforthespikehit (1)

首位のトルコが引きずりおろされ、イタリアがトップ、本気モードの中国までが2敗。
ナタリア選手が参戦し、こちらもいよいよ本気モードのブラジル、ベテラン投入もやや足踏みのアメリカ、周りがガチモードに入りジリジリ後退はポーランド。日本はその下、7位・2ポイント差につけている。中田監督が勝ちに拘るのは、決勝ラウンド進出に向け色気が出てきた証。
善戦ベルギー、エース抜きのセルビア、気がつくと浮上してきたドイツ、一進一退のドミニカ共和国、
大柄なチームを苦手とするタイは13位。ようやくフルメンバーが揃ったオランダは不気味。エース不在のロシア、キム・ヨンギョン選手合流も不振の韓国、初参戦で敷居が高いブルガリア。

以上の順位。

日本は今日の結果次第で決勝ラウンド進出の可能性が見えてきた。中田監督は勝つことで選手に自信とやる気を引き出したいらしい。
アジア選手権以外まだ無冠なので、結果が欲しいのだろう。

日本は次の韓国ラウンドでポーランド、韓国、ドミニカ共和国という同じセカンドクラスと対戦する。

ポーランドにはモントルーで、韓国には昨年のアジア競技大会で、ドミニカ共和国は昨年のネーションズリーグと世界選手権でともにフルセットへ持ち込まれている。

特に韓国とは完全アウェイで闘うこととなり、敵地でのブーイングなどもあるかも知れないが、この3戦で決勝ラウンド進出の是非が決まる。

この大会はあくまでワールドカップの前哨戦であり、勝ち負けにはさほどこだわらなくても良い大会ではあるが、まだメダルの懸かった場面の経験がアジア選手権のみと舞台慣れの必要もある。

そういう意味では、勝ちきる自信は重要。

以上を踏まえた上で観戦すると面白い。



・ネーションズリーグ ラウンドスケジュール

FIVB_VNL_2019_Pools_W

・プール13
イタリアラウンド

TheItaliangirlsshowuswhatteamspiritis

イタリア、韓国、ブルガリア、ロシア

ロシアの主力投入がなしなら、イタリアの独壇場となりそうなラウンド。キム・ヨンギョン選手が合流した韓国が鍵を握りそう。
 

0:00〜

15位.韓国
世界ランキング9位 1勝10敗 ポイント3
1-3
(25-20 23-25 19-25 24-26)
○16位.ブルガリア
世界ランキング16位 11敗 ポイント1

調子の上がらない韓国と勝ち星のないブルガリア。韓国の粘りを振り切り、ブルガリアは嬉しい初勝利。

BulgariacelebratestheirvictoryonKorea


・ベストスコアラー
キム・ヨンギョン選手(韓国)

GetImage (69)

27得点



3:00〜

○1位.イタリア
世界ランキング8位 9勝2敗 ポイント28
3-1
(22-25 25-21 25-15 25-21)
14位.ロシア
世界ランキング5位 3勝8敗 ポイント10

本来なら優勝争いのカードだが、エース不在のロシアをイタリアが3-1で制す。

OfeliaMalinovofItalyset


・ベストスコアラー
インドレ・ソロカイテ選手(イタリア)

GetImage (12)

29得点




・プール14
ドイツラウンド
 
20190607_095050

ドイツ、ベルギー、オランダ、ドミニカ共和国

上位チームのいない穏やかなラウンド。ここではドミニカ共和国が一枚上だが、それもオランダが主力を投入するか次第。ベルギーとドミニカ共和国の対戦にて現在のベルギーの力量が計れる。


0:30〜

8位.ベルギー
世界ランキング19位  6勝5敗 ポイント16
2-3
(25-24 22-25 25-21 14-25 11-15)
○11位.ドミニカ共和国
世界ランキング10位 5勝6敗 ポイント13

ベスト6当落線上の両チーム。ベルギー2セットアップからのドミニカ共和国がフルセットの末逆転勝ち。

DominicanRepubliccelebrates


・ベストスコアラー
ベタニア・デラクルス選手(ドミニカ共和国)

GetImage (79)

24得点


3:30〜

10位.ドイツ
世界ランキング15位 5勝6敗 ポイント14
2-3
(25-21 23-25 25-20 13-25 14-16)
○13位.オランダ
世界ランキング7位 3勝8敗 ポイント11

調子が上がってきたドイツと本気モードに入ったオランダ。ドイツ2セット先取もオランダがフルセットに持ち込み接戦を制す。

Dutchplayerscheerafterthevictory


・ベストスコアラー
ルイーザ・リップマン選手(ドイツ)

GetImage (4)

30得点



・プール15
日本ラウンド

TheJapanesegirlscheeringthemselvesup

日本、セルビア、タイ、ブラジル

かなりメンバー入れ替えがありそうな日本ラウンド。セルビアがエース温存なら楽だが、常にフルメンバーのタイ、上位を伺うブラジル。と骨っぽいメンバーが揃った。

このメンバーでどの程度の手応えがあるか、現時点での全日本の力量が計れるラウンド。


15:40〜

○4位.ブラジル
世界ランキング4位 8勝3敗 ポイント25
3-0
(25-23 25-21 25-16)
9位.セルビア
世界ランキング1位 5勝6敗 ポイント15

意外と突き放せないブラジルだったが、第三セットは余裕を持ってストレート勝ちで徐々に進出。

AnaPaulaBorgoBedaniGuedesBRAspikes


・ベストスコアラー
ガビ・ギマラエス選手(ブラジル)

GetImage (50)

21得点




19:10〜

○7位.日本
世界ランキング6位 6勝5敗 ポイント18
3-0
(25-22 25-22 25-14)
11位.タイ
世界ランキング14位 4勝7敗 ポイント13

・全日本女子バレーボールチームのスターティングメンバー

・レフト:鍋谷友理枝選手、黒後愛選手
・オポジット:新鍋理沙選手
・センター:芥川愛加選手、渡邊彩選手
・セッター:佐藤美弥選手
・リベロ:小幡真子選手    

GalleryPic (15)


第一セット、日本12-10から。
タイタイムアウト、鍋谷選手サーブアウト、黒後選手のレフトからのクロス、新鍋選手のブロック、芥川選手のサーブアウト、アチャラポーン選手のサーブアウト、オヌマー選手のレフトからのアタックを巡り、ブロックタッチのチャレンジ成功。黒後選手のレフトからのブロックアウトで日本16-13とリード。
黒後選手のサーブアウト、オヌマー選手のアタックアウト、タイのフェイント、アチャラポーン選手のタッチネット、マリカ選手のライトからのアタックアウトで日本19-15としタイ二回目のタイムアウト。
タイの一人時間差 、芥川選手のDクイック、アチャラポーン選手のレフトからインナーに移動してのアタック、アタックアウト、オヌマー選手のパイプ。ウィラワン選手のライトからのプッシュ、プルームジット選手のブロックでブレイクしタイ20-21とし日本タイムアウト。新鍋選手のライトからのストレート、ウィラワン選手のライトからのクロス、渡邊選手の置きにいくブロード、日本サイドアウトでブレイクし24-21とセットポイント、オヌマー選手のレフトからのクロス、渡邊選手のブロードで25-22で日本が先制する。

第二セット、チャッチュオン選手のレフトからのブロックアウト、新鍋選手のレフトからのアタックをブロック、チャッチュオン選手のレフトからのブロックアウト、日本のコンビミスで4連続得点しタイ4-0で日本タイムアウト。
鍋谷選手のライトからのクロスで切ると、アチャラポーン選手のレフトからのストレート、黒後選手のレフトからのストレート、オヌマー選手のレフトからのアタックアウトで日本ブレイク、アチャラポーン選手のライトからインナーに移動してのDクイック、日本サイドアウト、黒後選手のレフトからのアタックアウト、黒後選手のレフトからのアタック、ラリーの末オヌマー選手のレフトからのアタックでタイが8-5とリードする。
鍋谷選手のレフトからのブロックアウト、ラリーの末鍋谷選手のプッシュがアウト、鍋谷選手のレフトからのクロス、アチャラポーン選手のパイプ、鍋谷選手のライトからのクロス、チャッチュオン選手のバックライト、芥川選手のクイック、チャッチュオン選手のパイプがネットを越えず日本ブレイクで10-11。オヌマー選手のインナーに移動しての時間差。新鍋選手のライトからのストレート。鍋谷選手のパイプでブレイクし12-12の同点。アチャラポーン選手のライトからのクロス、渡邊選手のブロード、黒後選手のサーブアウト、オヌマー選手のパイプ、渡邊選手のコート奥を狙ったプッシュ、チャッチュオン選手のレフトからのアタックでタイ16-14とリード。
ラリーの末鍋谷選手のレフトからのプッシュ、ラリーの最中芥川選手のクイック、アンポーン選手のブロード、チャッチュオン選手のレフトからのストレートコースのプッシュでタイブレイクし18-16。新鍋選手のレフトからのプッシュ、アチャラポーン選手のレフトからのフェイント、ラリーの末芥川選手のフェイント、アチャラポーン選手のライトからのクロス、オヌマー選手のレフトからのストレートでブレイクしタイ21-18とリードを広げ日本タイムアウト。プルームジット選手のクイックでラリーを制す。日本は黒後選手のレフトからの連続クロスでブレイクで20-22としタイがタイムアウト。
黒後選手のレフトからのストレートでラリーを制し、レフトからコース奥へのアタックで22-22の同点に追い付きタイ二回目のタイムアウト。止まらない黒後選手、レフトからの連続アタックで日本逆転し24-22としセットポイント。最後は渡邊選手のブロックで25-22で日本が終盤の逆転でセット連取し、王手を掛ける。

GalleryPic (17)

佐藤選手のサーブで崩して芥川選手のダイレクト、オヌマー選手のライトからのクロス、黒後選手のパイプがアウト、新鍋選手のレフトからのブロックアウト、プルームジット選手のクイック、新鍋選手のライトからのクロス、黒後選手のレフトからのクロス、アチャラポーン選手のライトからのブロックアウト、黒後選手のレフトからの3連続ブロックアウトで7-4とリード。タイのブロック、黒後選手のレフトからのブロックアウトで8-5とリード。
タイのタッチネット、黒後選手のサーブアウト、鍋谷選手のレフトからのクロス、プッシュでブレイクし11-6と日本リードでタイがタイムアウト。
タイはプルームジット選手のクイックで切ると、サービスエースでブレイク、鍋谷選手のレフトからのアタック、アチャラポーン選手のレフトからのブロックアウト、鍋谷選手のライトからのブロックアウト、マリカ選手のレフトからのクロス、新鍋選手のライトからのクロス、黒後選手のレフトからのストレートでブレイクし15-10。芥川選手のサーブで崩して渡邊選手のダイレクトで16-10と日本リード。
黒後選手のレフトからのクロスで17-10としタイがタイムアウト。マリカ選手のレフトからのクロス、黒後選手のレフトからのクロス、渡邊選手のブロック、タイのブロック、ウィラワン選手のサーブアウト、渡邊選手のブロード、鍋谷選手のレフトからのストレートでブレイクし22-12とリード。タイのクイック、渡邊選手のブロック。23-13で宮下、長内選手を二枚換えで投入。ウィラワン選手のレフトからのクロス。日本は二枚換えを戻す。鍋谷選手のレフトからのクロスで日本マッチポイント。
最後は佐藤選手のサービスエースで25-14で取り、3-0で難敵タイをストレートで下しました。

GalleryPic (11)


・ベストスコアラー
黒後愛選手(日本)

GetImage (7)

21得点

勝つには勝ちましたが、安心して見ていられたのは第三セットだけ。第一、第二セットはともに接戦で厄介な相手でした。
この試合では日本の進化が確実に見て取れました。まずディグで互角になったこと、そのため今まで散々やられていたフェイントでの失点が少なく、過去かなりやられていた被ブロックも6に食い止めました。また、アタックでも55:39と打ち勝ち、特にストレートコースでのアタックが効果的でした。
この試合の殊勲は前半がスピードが信条の鍋谷選手、後半は黒後選手が大車輪の活躍。アジアクラブ選手権での廣瀬七海選手を思い出しました。やはり打力のあるアタッカーで粉砕するのがセオリーと思います。
久々の渡邊選手もスピードを買われての出場で11得点と奮起。ポーランドが敗れたため、日本はこれで6位に浮上しました。

これで日本ラウンドは終わり、韓国ラウンドで6位を争うポーランド、何かと因縁のあるドミニカ共和国、韓国と対戦します。

期せずして、残り三戦で決勝ラウンドに行けるかどうかという展開となりましたが、FIVBの国際大会で初のメダルとなるか?
頑張れ、ニッポン!


 

・プール16
中国ラウンド

中国、アメリカ、ポーランド、トルコ

決勝ラウンドも含め三戦連続でホームと羽振りのよい中国。アメリカ、ポーランド、トルコと大激戦区。

20190604_232705


17:00〜

○2位.トルコ
世界ランキング12位 9勝2敗 ポイント27
3-2
(22-25 18-25 25-16 25-20 15-12
6位.ポーランド
世界ランキング26位 7勝4敗 ポイント20

負けられないトルコ。ポーランド2セット先取から形勢を逆転しフルセットで大逆転勝利。これでポーランドが優勝戦線から大きく後退。

GalleryPic (61)


・ベストスコアラー
エブラル・カラクルト選手(トルコ)

Ebrar Karakurt

30得点


21:00〜

3位.中国
世界ランキング2位  9勝2敗 ポイント26
0-3
(17-25 22-25 21-25)
○5位.アメリカ
世界ランキング3位 8勝3敗 ポイント24

主力が揃い始めたアメリカとガチメンの中国の全面対決はアメリカが中国をストレートで撃破。

GalleryPic (64)


・ベストスコアラー

ミシェル・バーチ選手(アメリカ)

GetImage (78)


ケルシー・ロビンソン選手(アメリカ)
GetImage (77)


20得点




YukiIshiifromJapan


日本は現在7位で当落線上。
この日本ラウンドのあと、韓国、ポーランド、ドミニカ共和国とあたる。

この3チームには昨年のネーションズリーグ、アジア競技大会で苦戦、もしくは苦杯をなめさせられているチーム。
ポーランドにはモントルーで敗れているので再戦となるが、現体制になってから一度も勝っていないのでリベンジを果たしたいところ。

中国やアメリカ、イタリアといったトップクラスとの対戦が終わっているので、これからの成り行き次第では決勝ラウンド進出の可能性もある。

今日のセルビア戦を通過点とし、タイ戦に臨みたい。

頑張れ、ニッポン!